場所は、ちょうど阪急春日野道駅西口を出た南側を
信号3つ分西に行ったところにあります。
南側入り口 北側入り口
駅から行くと北側入り口が見えます
はい!これが100年以上続く神戸市最古の市場「大安亭市場」(おおやすていいちば)
市場の名前としては、変わっていますよね。
由来は、明治時代にあった浪花節小屋の名前「大安亭」から来ているそうです。
結構、この小屋が繁盛していてそのお客さん目当てに自然発生した店が集まったのが始まりのようです。
そして浪花節小屋があった場所は旭通4丁目(赤矢印のところ)
今の場所、八雲通り(赤ライン)とは違いますね。
その昔、旭通にあった市場を「大安亭市場」と呼び、
八雲通りにあった市場を「新大安亭市場」と呼んで、当時は二つ市場があったようです。
ところが、八雲通りにあった「新大安亭市場」が
明治の末から大正にかけて市電の開通・神戸製鋼の進出などで発展し
「東新開地」と呼ばれて繁華街を作ったそうです。
やがて旭通にあった「大安亭市場」は消滅!
そして残った「新大安亭市場」は、1975年(昭和50年)に「大安亭市場」と名称を替えて今に至っています。最盛期は店舗数も100件を超えていたそうですが、今でも70件の店舗が営業しています。
南北のゆる~い坂道250mにはアーケードが付いていて、真夏の日差し や 雨を防いでくれて、買い物を楽しむ事が出来ます。楽ちん♪
私は市場の中ほど東側にある、三宅天婦羅店で美味しそうな天婦羅を買ったのですが
店の奥で、おじさんが練り物の天婦羅を揚げています。暑そう…
奥さんが相手をして下さって、話を聞けば
「私らで3代目、80年ここで天婦羅を揚げているんよ~」と教えてくれました。
どうやって食べるとおいしいかも教えてくれるから
市場での対面の買い物は勉強になるのよね。
そして、市場の西側にある小さな小さな漬物屋さんに
私の大好物の、きゅうりの古漬けを見つけて思わず買ってしまいました。
おじいさんとおばあさんでやっていて
私が「家できゅうりのぬか漬けをしても、全然古漬けにならないの…」とこぼすと
おじいさんが「そらそうや、何べんも漬けなおさんと古漬けにはならへんのやで」と
教えてくれました。
「そんなに手間暇かかるんやったら、おじさんとこへ買いに来るわ」と言って
ご機嫌で古漬けをあてに晩酌を楽しみました(笑)
行ってみて驚いたのが、多国籍のお店が多かったこと!
色んなスパイスなんかも売っていたり
シャッターが閉まっていて、何屋さんか分からない店などもあって面白かったですよ。
そしてさらに驚いたのは
大安亭市場の南側の前の道が「西国街道」だったこと!
西国街道といえば、江戸時代に完成したと言われているけれど
平安時代から使われていた道です。
かの菅原道真公が太宰府へ流される時に歩いた道でもあります(*1)
また、今年150周年を迎える元町商店街も西国街道上にあります(*2)(*3)
どの時代も、人の往来の多いところには店が集まり市場や商店街が出来るのですね。
さて、「大安亭市場」に「ロダンの狸」というマスコットがいることを
ご存知でしたか? 市場の北入り口に、地味に立っとります。
⇦
たしか、商店街の西側の休憩所・いっぷく処にもぬいぐるみが…(笑)
季節柄、七夕飾りが施されていました。
「ロダンの狸」とは
阪神淡路大震災直後から、被災した商店街に毎日やって来た2匹の狸
復興が進むといつのまにか来なくなったそうです。
そこで、商店街のマスコットとして、復興のシンボルとして大事にされています。
実はこの狸の話は、大安亭市場が誕生するころのことを背景に、史実に基づいて作られた民話がもとになっているそうです
話が長くなるので、興味のある方は
http://www.kobeyaku.org/chuyaku/omake/minwa/tnk.htm からお読みください。
大安亭市場のロダンの狸は、大変な努力家だから「頑張りの神様」として
大安亭市場の人たちはこのロダンの狸に恥じないプロ集団と認識して
ロダンの狸をシンボルにしているようです。
~「大安亭市場」情報 ~
神戸市中央区八雲通5-4-17
市バス101系統「若菜通5丁目」バス停徒歩1分
阪急神戸線「春日野道」駅下車徒歩10分
*1
神戸の街道物語り ☆ 西国街道に残る菅原道真の足跡 - もっと KOBE ずっと KOBE (hatenablog.com)
*2
前編☆150年を迎える元町商店街の老舗!(1番街・3丁目・4丁目) - もっと KOBE ずっと KOBE (hatenablog.com)
*3
後編☆150年を迎える元町商店街の老舗!(5丁目・6丁目) - もっと KOBE ずっと KOBE (hatenablog.com)
いいね。やっぱり神戸が好き。
もっと KOBE ずっとKOBE
ではまた次回をお楽しみに ♥