前回、5月17日の記事の続きです。
5丁目
平村写真館 1870年(明治3)創業 写真撮影・DPA 154年営業
ゑり卯商店 1884年(明治17)創業 花器・茶道具 140年営業
横山慶文堂 1897年(明治30)創業 印鑑・たばこ 127年営業
弥生美容室 1900年(明治33)創業 美容室・ブライダル・着付け 124年営業
長崎屋本店 1902年(明治35)創業 カステラ 122年営業
ジーンズショップ・ミヤキタ 1914年(大正3)創業 110年営業
ジーンズ・カジュアル
5丁目が、一番老舗の多いところです。
平村写真館
赤壁商店の次に古い店となっています。
創業以来、写真を撮り続けること154年!すごいコトです。
日本にカメラが初めてもたらされたのは、1841年(江戸時代天保年間)
オランダ船から島津藩の御用商人が購入し、藩主島津斉彬に献上。
日本人初の写真撮影したのが、島津斉彬だそうです。
その時から29年後に、この平村写真館が創業して今に至る。。。
その間に、カメラはどんどん進化し続けているので
その進化の歴史を、社歴と共に刻んでいるとはカメラ好きの人にとっては憧憬の的でしょうね。
ゑり卯商店
140年続いているという店先の、ワゴンに置いてある商品に興味がわいて、
ふらりと立ち寄りお店の人と話をしました。
「歴史のあるお店だそうですね」との問いに「いえいえ、京都の店から比べれば、まだまだ新参者ですよ」と、謙遜される。
いやいや、京都は軒並み100年200年越えは当たり前の町!
戦火に見舞われなかったのですから…
でも、このまだまだ新参者…という気持ちが、次の100年につながるような気がします。
老舗の精神というようなものに、触れた気がしました。
横山慶文堂
私が元ブラで、一番印象に残った店です。
この店だけ、創業当初の佇まいというか雰囲気を壊すことなく、ちょこんとそこに
127年間あり続けている様が、とてもイイのです。
情報が無くて感じることしかできないのですが、
創業当初から印鑑とたばこ(当時は刻みかな?)を扱っていたのだろうな~ 時代の流れに媚びることをせず、扱う商品も手を広げることなく、ただ其処にちょこんと…に胸打たれます。
弥生美容室
創業当初は、結婚式で花嫁の髪を日本髪に結う「髪結い屋」としてスタート
時代の流れと共にパーマを取り入れたり、ビューティーサロンとしてメイクやエステ・ネイルへとその技術を会得し、124年の歴史を繋いでいるその努力には頭が下がります。
長崎屋本店
本場長崎から神戸元町へと拠点を移しての店舗展開すること122年
「本店」と銘打っているから「支店」もある?とおもいきや、この元町にある店1件のみ!代々の店主が、「店を増やせばカステラの味が落ちる!」と言って頑なに本店のみで営業を続けたのだそうです。これが老舗となる秘訣だったのかもしれませんね。
ジーンズショップ・ミヤキタ
この店だけは、謎です。創業当初からジーンズを扱っていたわけではないはず。。。
日本にジーンズが入ってきたのは、戦後の1945年の闇市からのことなので、大正時代にはジーンズの存在すら知らなかったはず。開店準備で忙しい時間帯に行ったので、店の人に聞くことも出来ず謎のまま帰ってきました💦
6丁目
亀井堂総本店 1873年(明治6)創業 151年営業
瓦せんべい・瓦まんじゅう・やわらか焼き
キリンヤ 1910年(明治43)創業 紳士用品・雑貨 114年営業
ミヤコ商店 1913年(大正2)創業 婦人服 111年営業
亀井堂総本店
瓦せんべい発祥の店として有名な店です。
カステラと同じ原料で、和風の煎餅仕立てにしたのが瓦せんべい!
原料をオーブンで焼けば、カステラになるそうです。
明治の初期は、まだまだ江戸時代の続きみたいなものなので、当時の人たちにとって洋風の味覚は珍しく「ハイカラせんべい」や「贅沢せんべい」とも呼ばれていたそうですよ。
そして、同じころ楠木正成を奉る*3湊川神社が建てられたのを機に、瓦せんべいに焼き付ける模様を、馬に乗った楠木正成にしたそうです。
キリンヤ
Yシャツ や ネクタイ・ベルトなどを取り扱っているようですが、残念なことにお店が閉まっていて様子を窺う事が出来ませんでした。
看板の真ん中にあるキリンのマークが、某ビールを彷彿とさせます(笑)
何故このマーク?この店名?など、好奇心が湧いてきます。
ミヤコ商店
大正2年にオープンした店なので、元町商店街の老舗店舗の中ではジーンズショップ ミヤキタについで2番目に新しい老舗店となります。でも、100年越え Σ(・ω・ノ)ノ!
看板には「婦人洋装の店」とあります。
きっと大正時代のハイカラさんで賑わっていたのでしょうね。
今は、気の若いシニア婦人向けの商品が店頭に並べてありました。w
1Kmチョっと歩くだけで、17件もの老舗に出会える商店街は京都以外では珍しいのではないでしょうか。しかも、新しく若いジャンルの店と共存共栄しているのが素晴らしい!
いいね。やっぱり神戸が好き。
もっと KOBE ずっと KOBE.
ではまた次回をお楽しみに ♥
*3湊川神社