神戸市内で一番古い、150年の歴史を誇る元町商店街!
今回は、その歴史に触れてみたいと思います。
江戸時代、*1兵庫津で栄えた海運業や酒造業が集まる*2西国街道沿いの商業地として栄え、1874年(明治7)「神戸のもとの町」という意味から「元町」と命名され150年、神戸の中心的な商業地になりました。
全長1,2㎞、JR元町駅からJR神戸駅までの長~いアーケードが続く商店街!
この1番街から6丁目までの5ブロックに区切られており、ブロックごとに違うデザインのスズラン灯がアーケード内に設置されています。
それぞれに、特徴のあるスズラン灯が素敵です。
このスズラン灯は1926年(大正15)に、より魅力ある商店街にしよう!とアールヌーヴォー調のスズラン灯を設置して、商店街の名物となった。が、残念なことに戦時中の金属供出で取り外され戦後、形を変えて復活したという悲しい歴史があります。
(後の「文具サワタニ」のところで、当初のスズラン灯が見られます)
そして、150年続く商店街には創業100年を超える老舗が17件もあります。
その17件を、元ブラしながら見てきました。
神戸っ子は、元町を歩くことを元ブラすると言います(笑)
1番街
文具 サワタニ 1876年(明治9)創業 文具 148年営業
前島密が、郵便制度を始めたころから営業をしているそうで
当初は、有馬の筆を扱っていたようです。
昭和初期の写真にも、看板がしっかりと写っていますね(右上 白線で示しています)
そして、初期のスズラン灯も確認できます。このデザインで商店街すべてを盛り上げていたようです。
3丁目
ミヤムラ 1912年(大正元年)創業 ファッション店 112年営業
本高砂屋 1877年(明治10) 創業 洋菓子・和菓子 147年営業
神戸風月堂 1897年(明治30) 創業 洋菓子・レストラン 127年営業
播 新 1881年(明治14) 創業 古美術品・ギャラリー店 143年営業
放香堂 1874年(明治7) 創業 日本茶・茶器販売 150年営業
ミヤムラ
商店街の老舗グループでは、新しい方の…といっても大正元年創業の婦人服・アクセサリー、ダンス用のスカートなども取り扱っているお店。時代の流れをつかんで112年営業し続けているのですね。
「変えてはならないもの」と「変えなければならないもの」を見極め、伝統を堅持するもの・新たに挑戦して時代に即応することを意識して、お菓子作りを147年続けているのですね。その最たるものが、高砂屋のきんつば と 洋菓子のエコルセではないでしょうか。
播 新(はりしん)
店前に立つだけで、骨とう品が醸し出すオーラが老舗の風格を押し出しているような感覚にとらわれる店です。こういう雰囲気は、歴史を感じる事が出来て大好きです。
放香堂
創業は天保年間(1830~1843)京都で宇治茶の卸売りをしておりその後、神戸開港に伴い元町で海外へ向けて日本茶葉を輸出、そしてインドから輸入した珈琲豆で1878年(明治11)に、日本で初めて店頭でコーヒーを出した!
その時のコーヒーは、石臼や薬研で挽くというよりは砕いて?磨り潰して入れていたそうです。今また、石臼で挽いたコーヒーを提供しています。
4丁目
柴田音吉洋服店 1883年(明治16) 創業 テーラー 141年営業
赤壁商店 1868年(慶応4) 創業 写真材料店 156年営業
柴田音吉洋服店
柴田音吉って、いかにも時代を感じさせる名前ですね
初代の柴田音吉さんは、当時の兵庫県知事・伊藤博文の洋服も誂えていて
その伊藤博文と共に、明治天皇へ「礼服は、洋服を着用するように…」と進言し近代洋服の立役者となった人のようです。すごい人が、元町商店街に居たのですね。
創業当初から141年間、テーラー一筋!には感服します。
赤壁商店
元町商店街で一番古い店!
創業当時は薬種業を営んでいたが、明治に入り写真関係の商品を扱うようになり今に至るようです。
5丁目・6丁目にある老舗9店舗は、後編に続く
いいね。やっぱり神戸が好き。
もっと KOBE ずっと KOBE.
ではまた次回をお楽しみに ♥
*1兵庫津
*2西国街道